奈良 西大寺展に行ってきました!inあべのハルカス美術館

7月29日(土)~9月24日(日)までの間、大阪のあべのハルカス美術館で開催されている「奈良 西大寺展~叡尊と一門の名宝~」を観に行ってきました。

創建1250年を記念されて開かれているビッグな展覧会ですが、当初はあまり興味がわかず行く予定も立てていなかったのです。がしかし、イベントのトークショーでみうらじゅん氏やいとうせいこう氏がやってきた様子や仏友さん達がこぞって行かれているのをSNSを通して目にし、「これは見ないとまずい展覧会じゃないのかっ?!」と自分の中で急浮上してきた展覧会でした。

そこからは早かった。早速展覧会について調べ、まだ一度も拝見したことのない浄瑠璃寺の「吉祥天立像」が8月6日までの展示だということ!文殊菩薩のなりきり写真が撮れるということ!(これはかなり重要)。なにせ昔から「顔はめパネル」等の類は見て見ぬふりは出来ない性質で人目が気になるくせにやりたがる性質なのだ。これは絶対に行かないとヤバい…マジで後悔する。

そして当日、10時前にハルカスに着き、ドキドキソワソワ。初めて吉祥天様にお会いできるワクワク感と、ちゃんと文殊菩薩になりきれるのかという不安感を抱きながら展示会場にin。

最初にお迎えしてくれたのは「称徳天皇像」の掛軸。江戸時代の物だけれど綺麗な彩色も残っていて朱色と緑色の対比が印象的でした。

次に「塔本四仏坐像」。奈良時代に制作された四体の如来様。「阿閦如来」「宝生如来」「阿弥陀如来」「釈迦如来」と大阪展では四体全て展示されていましたが、展示の名前を見ないとどれがどれなんだかさっぱりわかりません。

そして西大寺の復興に尽力された叡尊上人の「興正菩薩坐像」。何体かありましたがどれも眉毛が特徴的でわざわざ立体的に垂れ下がって造られていました。きっとご本人の眉毛はフサフサだったんだろうな~と想像してみたり。そして西大寺の「毘沙門天立像」。展示では戟(げき)の末端部分が邪鬼の口の中に入っていてびっくりしたんですが、図録では邪鬼の手元に収まっていました。

そして白毫寺の「菩薩坐像」。控えめなピースがなんだか可愛らしい印象でした。次に宝山寺の「制吒迦童子立像」。ギロッと横目を向いた表情がなんともふてぶてしくて、ポーズもユーモラスで面白い。

「五大明王像」のどなかたなんですが(どれがどれだかわからない)、邪鬼ではなく普通の民衆っぽい方を二人踏んでおられました。そして岩船寺の「普賢菩薩騎象像」の象。なんで象の目はエロ目なんだろう…。いつか見た普賢菩薩騎象像の象も確かエロ目だった気がする…。皆象の事をあまりよく知らなかったのかな。絶対こんなエロ目なんかしてないのに…

そしてそしてずっとお会いしたかった浄瑠璃寺の「吉祥天立像」!初めて生で拝見しました。その美しいお姿にハーっとため息が。真正面を向いているのかと思いきや、少しだけ、ほんの少しだけ左に腰をひねっていらっしゃる。ぐるーっと一回り、まじまじとそのお姿を見て、装飾のきらびやかさ、纏っておられる衣装の細かさに釘付けになりました。さすが美の神様。

今回の「西大寺展」、行ってみて大正解でした。なんで行こうと思っていなかったのか自分自身が不思議でなりません。行って良かった。ほんと良かった。素敵な仏様を久しぶりに拝見することができて、心が癒され、またがんばろうという力も湧いてくるようでした。

私にとって「仏像」とはまだまだ未知でわからないことだらけで本当に素人過ぎて日々勉強の途中ですが、そのものを見て、感じて受け取る感動は計り知れません。いつからこんなに仏像の事が好きになったのか自分でもよくわかりませんが、仏像を造ろうと思った人々の想い、それを造り上げた仏師たちの想い。そういうことを知れば知るほど「仏像」というものにただただ魅かれるのです。

長々と失礼しましたが、要はそういうことですね。「好きだから好き」理屈なんてものはありません!

ご覧いただきありがとうございました。

 

 

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