小説「アルケミスト」を読んでの感想。

「アルケミスト~夢を旅した少年~」という本を読みました。

全世界でベストセラーになっているという小説ですが読み終えてからその事を知りました。

羊飼いの少年サンチャゴがアンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出て、そこに彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて旅をするお話です。

読み始めはあまり面白いとは思わなかったのですが、だんだん中盤ぐらいから面白くて本にかじりついて一気に読んでしまいました。

ちょっと哲学的で抽象的で頭で理解するのは難しくて同じ文章を何回も繰り返して読んだりする場面もありました。たぶん、頭で読んじゃいけない、心で読む本なんだなと。

心でその文章を理解してみようと思うとすんなりできるんです。「あぁきっとそういうことか」

常日頃思っているような疑問を文章で、物語で表現するとああいう難しい表現になるのかなぁ。だからものすごく説明的で文章的で難しく感じたのかな。

「心に耳を傾ける」という言葉が頻繁に出てきました。私はある時から心にそう決めて生きています。ですから心からのメッセージ、本当に思っていること、正直な気持ち、を大事にして毎日を過ごしています。

怒る時は怒る!泣きたいときは泣く。楽しい時はたくさん笑う!嬉しい時は幸せを感じる。そうやって常にその瞬間、瞬間の感情は「その時」に出すようにしています。めったに感情を溜めることはありません。だって苦しいから。自分を傷つけるだけだから。

子どもは常に感情を出します。ちょっとでも感情を溜めこんだりしません。嫌なら「イヤ!」楽しかったら笑う。眠たかったら眠る。お腹が空いたら食べる。…大人になるにつれ、社会に出るようになるにつれそれは出来なくなる。親のしつけ、学校のルール、会社のルール。世間の目。だから感情を抑えるようになる。

いつからか私もそうなっていたのかもしれません。でもどん底に落ち込んだ時、心から出てきたのは「心に正直に生きる」でした。やっぱりピンチの時は心がメッセージをくれるんですね。そこで気づいたこと、今の人生に繋がっているんでしょうね。

心を開放すると、今まで見えなかった物が見えてきました。綺麗な蝶々、木の木漏れ日、植物、青い空…すぐそばにあるようなものが目に入ってきたんです。すぐそこに素敵なものがあるのに見えてなかったんです。

何が言いたいのだろう…。だから私は「アルケミスト」を読んで素晴らしいとは思いましたが、既に知っていることをまた改めて難しい文章で教えてくれてた本。っていう感じでしょうか。確かに言葉では言い表すのは難しい「ことば」や「気持ち」を物語にした素晴らしい物語だと思います。要はなんでしょ、「心に嘘をつくな」、「心からの声を聞け」というメッセージが込められている本なのかなーと思いました。

コメント